
【赤木かん子還暦おめでとう企画】 36 サインについて
投稿日時 2017-4-20 11:06:27 | トピック: お知らせ
| サインについて by ロゼッド・ストーン
NDCを数字で示して館内の案内(サイン)をしていましたが、あるとき、子どもたちが全然覚えていないことに気づきました。 覚えていないというよりもその数字が見えていないようでした。 子ども達がどうしたら自分で本を探せるようになるのか悩んでデザインが子ども向けのかん子さんの 「パネルサイン」 を使ってみることにしました。 みんなにどんな反応されるか不安だったのですが、子どもたちはとてま喜んでくれ、また先生方にも 「こんな素敵なデザインでいいね。図書館が明るくなった」 と褒められました。 かん子さんに 「NDCは来館者のためでなく、図書館員のために作られたものだから 」 と講座で教わった時に 「なるほど!」 と心の底から納得しました。 NDCを子どもたちに覚えさせるのでなく、分類されていることを伝えるこの 「パネルサイン」 で、子どもたちが自分でめざす本を探すようになるんだなぁと実感しています。 このパネルサインの印象的なエピソードに、掃除用具の話があります。 図書館の掃除当番の子どもたちに、毎日 「ほうきはどこですか?」と掃除用具入れの場所を聞かれていたのですが(教室の掃除用具入れとまったく同じものが図書館にもあるのに関わらず!子どもたちはどうしても気づいてくれなかったのです) 「パネルサイン」 のなかの(掃除用具)を 貼り忘れていたことに気づいて昨年4月に貼ったところ、それ以降だれにも 「ほうきどこですか?」 と聞かれなくなりました。これには大変驚きました。 子どもたちの目にはビジュアルの 「パネルサイン」 はすんなり入り、一番有効なんだ、と実感した次第です。
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小学校の図書館を作り始めたときには、まさか自分が掲示パネルや書架まで作る羽目になるとは思いもしなかった……。 しかし、探しにいくと、小学校の図書館は70年もやっているのに、必要な機材が既製品でないのである! 書架すら! これが使える、というものがない!! みんな使いづらい……。 紙芝居も作ったら、紙芝居をいれるものがないのね……、はぁ……?? なんで紙芝居をしまう書架も作ったさっ!
その一環としてパネルサイン(“歴史”とか“国語”とか““ミステリー”というサインね)も作ったわけですが、なぜかというと、NDCの一桁は10個しかないわけですよ。 それでサインが足りるかっていうの!
普通の一般市民が使うところで(子どもも一般市民だ)なにかを覚えないと使えなかったり、並べ方が間違ってるところは“使えない”んです。 スーパーで、たとえば品物が商品名のあいうえお順で並んでるとこを想像してみて? 誰が正式な商品名を正確に覚えてる? それか、うちのスーパーは従業員の都合のいいように並んでいます。 ですからそれを覚えてから使ってください。 とか……。
ここの並べ方を覚えないと使えません、なんてとこがあったら3日でつぶれるよ?
基本、なにも知らなくても使える、でないと……。
図書館は、まだまだ頭が高かった昔を引きずってるんだよね。
NDCなんか知らなくてもカウンターで後ろを向いたときにパネルサインが目にはいって、無意識に(これが大事)自分が欲しい本に向かって歩いていけなくちゃ!
どの子もね!
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